近江牛の部位について
牛肉の部位

特徴
ウデは牛の前脚部分で、一般的に「肩」「肩バラ」と呼ばれる牛の肩甲骨周りの肉のことを指します。他の部位と違い、赤身ならではの独特の風味が愉しめます。
非常によく動かす部位なので、硬く引き締まった肉質でしっかりした歯ごたえがあり、全体的にあっさりとした赤身が特徴です。ウデと言っても、その中に様々な部位が含まれているのが面白いところです。
ミスジ・ウワミスジ・クリ(カタサンカク)・トウガラシ(トンビ)・カワラ・ニノウデ。ざっと、こんなにたくさんの部位が含まれています。基本は赤身ですが、部位によってはサシが入ることも。
ウデは基本的に赤身で硬いイメージがありますが、ミスジやクリなど、細かなサシが入り赤身と脂の独特の香ばしい風味を愉しめる部位もあります。薄めにスライスして、火を通し過ぎずにレアめでいただくと、それぞれの部位の特徴を感じられます。
おすすめの料理方法
●すき焼き●しゃぶしゃぶ
特徴
トウガラシとは、牛の肩甲骨付近の肩から腕にかかる部位のお肉です。
お肉の形が唐辛子に似ている事から【トウガラシ】と呼ばれてもいます。
牛一頭から、約2kgしか取れない希少部位で、ステーキ屋さんでは【チャックテンダー】と呼ばれてもいます。
関西では、トンビと呼ぶことが多いですから、牛肉のトウガラシの別名もそれぞれ覚えておくと県外に旅行や仕事で行かれる方は便利かもしれません。
そして、トウガラシの肉質は牛のモモ肉と似ていて赤身肉で、脂肪はそれほど多くはついていません。
焼肉で食べるのであればしっかりと焼き上げて、焼肉のタレよりも【塩+ワサビ・醤油+ワサビ・塩コショウ】などをつけて食べるほうが美味しく頂けます。
ローストビーフやカレー、ビーフシチューなどに入れて食べるのも良いですね。
おすすめの料理方法
●焼肉●ローストビーフ●煮込み料理
特徴
ロース肉は2種類で、「肩ロース」と「リブロース」。どちらもよく耳にする名前です。そのうちの一方が「肩ロース」です。「クラシタ(関西での呼び名)」「チャックアイ(英語名)」と呼ばれることもあります。牛肉の部位の中では、とても大きな部位です。
きめ細かい肉質に加え、風味が良く、程よい食感と濃厚な味が特徴。適度な霜降り具合のため、ステーキ・煮込み・すき焼き・しゃぶしゃぶと色々な食べ方ができます。旨味をより引き出すため、薄切りにして食べられることが多いです。
「肩ロース」の美味しい食べ方は、薄切りにして、すき焼きやしゃぶしゃぶに!少し筋がある部位なので、塊肉で食べるよりは薄切りにして食べるのがおすすめです。薄切りで並んでいると、サシと赤身のグラデーションがとても綺麗で高級感があります。
定番のローストビーフもおすすめ!肩ロースはローストビーフにもおすすめです。ポイントは温度を上げすぎないこと。肉が硬くなるのを防ぐため、低音でじっくり調理することが大事です。
筋切りをしてステーキにもいいですよ。薄切りがおすすめですが、赤身のしっかりした歯ごたえがお好きな方には、筋切りをしてがっつりステーキもおすすめです。最近は赤身ステーキが人気なこともあり、肉バルやレストランでもステーキにして提供しているところをよく見かけます。赤身のしっかりした肉質と風味、適度な脂質と、赤身好きにはたまりません。
おすすめの料理方法
●すき焼き●しゃぶしゃぶ●焼肉●ローストビーフ
特徴
ザブトンは牛肩ロースのなかの希少部位で、牛の肩ロースの一部であるザブトンはあばら骨側にあり、赤身の肩ロースのなかでもっとも霜降りが多い、おいしいお肉として有名です。別名ハネシタとも呼ばれます。
きめの細かいサシ(脂肪)がきれいに入った霜降り肉で、口のなかでとろけるような食感とやわらかさが魅力です。
肩ロースらしい赤身肉本来の濃厚な旨味と、クセがなく上品な甘さの脂とのハーモニーがすばらしいですよ。
霜降りで脂が多いことから、カロリーは赤身肉に比べるとやや高めですが、たまに食べるくらいならいいのではないでしょうか♪
焼肉屋さんでは特上ロースや、特上カルビのメニュー名で提供されることもあり、やはり定番の焼肉がもっともおすすめしたい食べ方ですね。焼くときのポイントは、絶対になかまで火を通しすぎないこと!
強火で両面をサッと焼いて、塩やわさびなどでいただくと、持ち味である上品な甘い脂とお肉のうま味、やわらかさを存分に堪能できますよ。
ガッツリ派に!贅沢にザブトンステーキがおすすめ。
表面を強火で焼いて、中はミディアムレアくらいがベスト。凝ったソースや調味料などは必要なく、塩胡椒にガーリックチップを添えるだけで十分に美味しくいただけます。
お酒はワインであればボルドータイプの赤が最適。脂が多いのでビールやハイボールともよく会います。
おすすめの料理方法
●すき焼き●ステーキ●焼肉●ローストビーフ
特徴
前バラは略称で「ブリスケ」と呼ばれ「ブリスケ」「三角バラ」「コウネ」に分かれます。
この中でも「三角バラ」は、前バラの中でも特上と言われている部位で、マグロの大トロと比較され、「肉の大トロ」と呼称される場合もあります。
焼肉屋さんなどで、特上カルビとして三角バラから提供されることが多いです。
前バラの中でも希少部位と言われる「三角バラ」は、カルビで言う「特上カルビ」として提供するところもある部位です。
かなり脂がのっているため、しゃぶしゃぶやすきやきよりも、網焼きにして脂を下に落としながら焼くのがオススメの食べ方です。
焼き加減は、脂の多さを調整するため、ちょっと念入りめのミディアムがベスト。
肉そのものが濃厚な味わいなので、味付けはシンプルに塩ダレやワサビ醤油で頂くとバランスが良いです。
おすすめの料理方法
●焼肉●ステーキ
特徴
主に牛の前足の内側(胸部)のことをブリスケと言います。主に関西地域で呼ばれています。
他の呼び方で前バラ(関西)や肩バラ(関東)などがあり地域によって呼び方が違っていますがすべて同じ部位を言います。
キメは粗くよく運動する部分なので肉質は硬めです。
コラーゲンを多く含み味は濃厚で噛めば噛むほど旨味が出るので、お肉を知る人から支持されています。
あまり知られていませんがプロの中でもブリスケが好きな方は多いです。
ブリスケは薄くスライスして焼肉、すき焼き、しゃぶしゃぶに。
中でも柔らかい部分は少し厚めにカットして焼肉に。
切り落としやミンチ材として使用でき、角切りにしてビーフシチューや煮込み料理にも好まれています。
おすすめの料理方法
●焼肉●すき焼き●しゃぶしゃぶ●煮込み料理
特徴
ミスジは、牛のウデ肉の一部にあたる希少部位で一頭から 3kg程しか取れません。
ウデは運動量が多く一般的に硬い肉質の部位が多いのですが、ミスジはウデの部位には珍しくサーロインやヒレ並みに柔らかく、それでいて赤身の奥深い旨味も感じられる部位になります。
なぜかというと、ミスジは肩甲骨の内側にくっついている部位で、ほぼ動かさない部分だからです。よく動かす部位は筋肉質で硬めの肉質、動かさない部分は柔らかくサシの入りやすい肉質、というのが一般的なお肉の部位の特徴です。肉の上下と真ん中に、合計 3本の筋が入っていることから「ミスジ(三筋)」と呼ばれるようになりました。とても特徴的な見た目なので、慣れるとすぐに「あ、ミスジ!」と判別できるはずです。羽子板の形に似ていることから、別名「ハゴイタ」とも呼ばれます。
ミスジの魅力はステーキで爆発しますよ。
ミスジの柔らかさと旨味を愉しむにはステーキが最適!ウデならではの上品な赤身肉をベースに、適度な霜降りで上質なサシが程よく入っているので、ステーキにするとミスジの食感と味を最大限に愉しめるでしょう。赤身だけに醤油との相性も良く、ワサビ醤油で食べるとミスジ本来の旨味とジューシーさを引き立て、何とも言えない味わいが口の中に広がります。
ミスジは柔らかいと言っても、やはりウデの一部位で赤身肉なので、火を通し過ぎるのは厳禁。硬くなってしまいます。レア〜ミディアムになるよう、控えめに焼き上げるのがポイントですね。
そして、ステーキに飽きたらローストビーフもおすすめ。ミスジはローストビーフにも適した部位で、上質な赤身とサシの柔らかさをバランスよく併せ持っているので、柔らかく味わい深いローストビーフが作れますよ。
赤身をローストビーフにしたら、パサパサで硬くなってしまった…という失敗がありません。ミスジブロックを手に入れたら、ローストビーフにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
おすすめの料理方法
●ステーキ●ローストビーフ●焼肉
特徴
ヒレより前面にあり、肩ロースとサーロインの間の、あばらの部分のお肉。「肩ロース」「リブロース」で構成されるロース部分の中でも最も霜降りになりやすい部分です。
牛肉の二大高級部位と言えば、リブロースとサーロイン!どちらも、牛一頭から20kg程度しか取れない希少部位です。
きめが細かく、柔らかく、上品な甘い風味があります。ロースの中でも最も厚みがあり、霜降りになりやすいため、断面は「鹿の子模様」と呼ばれるように見た目も非常に美しく迫力があります。是非、厚めにスライスして味も見た目も愉しみたいところ。
「リブロース」の美味しい食べ方は、定番のローストビーフ!牛肉の部位の中でも最も厚みがある部位なので、塊のままローストビーフにするのが一番のおすすめです。表面を高温でざっと焼き上げて肉汁を閉じ込めたら、低温調理やオーブンでゆっくりじっくりと火を通して、中身は赤身のままで!
たくさん作って残ってしまっても、ローストビーフサンドにしたり、サラダに散らしたり、冷めてもリブロースならではの柔らかさと旨味を堪能できます。冷めても硬くならないのは、リブロースならではの特徴です。
でもやっぱりステーキにすると格別です!焼くのに適した最高級部位ということもあり、もちろんステーキもおすすめです。肉質が良いので、焼き過ぎないように注意! 芯に赤身が残るくらいのレアで焼き上げるようにすると、柔らかさも風味も充分に楽しめます。
味つけも、シンプルに塩だけや、醤油とワサビなど、肉本来の旨味を引き出すようなものが良いですね。肉の旨味だけで何も足す必要がない。希少部位だからこその贅沢です。
また、すき焼きや、しゃぶしゃぶでも楽しめます。脂分が多めの部位ではあるので、気になる場合は、すき焼きやしゃぶしゃぶにすると余分な脂を落としつつ、上品な味わいを楽しむことができます。霜降りが綺麗な部位なので、スライスした時の見た目も極上です。
おすすめの料理方法
●すき焼き●ローストビーフ●ステーキ
特徴
サーロインと言えばステーキの代名詞になっているくらい、ステーキに適した部位です。1cm以上の厚切りにして、肉汁を逃さずに焼き上げるのがおすすめです。
「サーロイン」の美味しい食べ方は、素直にステーキに!火を通しすぎずに表面だけをさっと焼いて、中身はレアでいただくのがおすすめです。肉質が柔らかく中の脂も旨味の元なので、火を通しすぎないのが最大のポイント。
逆に表面は高温でしっかり固めてあげると(メイラード反応と呼ばれるやつですね)カリッとした表面の香ばしさと、ジューシーな中身とのコントラストが際立って最高です。
味つけも、シンプルに塩だけや、醤油とワサビなど、肉本来の旨味を引き出すようなものが良いですね。肉の旨味だけで何も足す必要がない。希少部位だからこその贅沢です。
また、すき焼き・しゃぶしゃぶでも。脂分が多めの部位ではあるので、気になる場合は、すき焼きやしゃぶしゃぶにすると余分な脂を落としつつ、上品な味わいを楽しむことができます。
霜降りが綺麗な部位なので、スライスした時の見た目も極上です。
サーロインのすき焼きやしゃぶしゃぶ…、考えるだけで贅沢です。
おすすめの料理方法
●ステーキ●すき焼き●しゃぶしゃぶ●ローストビーフ
特徴
ヒレは、脂身が極めて少なく、どのランクの牛でもとても柔らかいのが特徴です。何故かと言うと、ヒレは背骨の腰に沿うようにある棒状のブロック肉で、背骨の両側にしかありません。つまり、1頭に対し2本しかとれない超希少な部位!ということなのですが、この部位はほぼ動くことがないため、筋が入らず柔らかいのです。
「ヒレ」の美味しい食べ方は、ヒレを直で感じたいのであればステーキが最適!ヒレを口の中でこれでもかと味わいたければステーキです。ただ、焼き方には注意が必要。赤身肉で脂肪が少ないため、焼き過ぎるとヒレの良さである柔らかさを失い、硬くボソボソとした食感になってしまいます。表面に焼き色を付ける程度で、中はレア〜ミディアムレアに仕上げるようにしましょう。
また、ヒレカツは牛でも美味しいですよ!ヒレカツといえば豚肉が定番ですが、牛ヒレカツもオススメです。豚ヒレカツもやわらかく、美味しいのですが、牛ヒレカツは中がうっすらとピンク色になるくらいに揚げることで、牛ヒレ本来のジューシーさとやわらかさが本領を発揮し、その美味しさは豚ヒレカツの比ではありません。ただ、牛ヒレカツをやわらかくジューシーにするコツとして、下味をつける前に30分ほど室内で常温にしっかりと戻すことと、一気に火を通すのではなく余熱で中心までしっかりと火を通す工程が大事になります。あとは、ほぼ豚ヒレカツと同じ調理法で大丈夫です。
食感に雲泥の差が出てくるので、美味しく食べるためには、面倒でもこの工程は外さず行いましょう。
おすすめの料理方法
●ステーキ●焼肉
特徴
牛のもも脚からお尻にかけてのお肉。サーロインの隣にある部分です。ランプの下側にあたるイチボと合わせて「ランイチ」と呼ばれることもあります。イチボと並んで、とても人気の部位です。
脂肪と赤身とのバランスが非常に良く、柔らかく上品。肉本来の濃厚な味を楽しめつつも、油っこくありません。赤身の中にも適度な霜降りがあり、色んな料理に化けるオールラウンダー。よく見かけるのは、ステーキ・焼肉・ローストビーフなどですね。
「ランプ」の美味しい食べ方は、厚切りでステーキに!ランプの特徴である、肉の旨味と脂とのバランスの良さ、そして特筆すべきはその柔らかさ。これを最大限活かせるのが厚切りのステーキです。
分厚く切っても、ランプならではの肉質の柔らかさのお陰で大変美味しくいただけます。中面はゆっくりじっくり低音で火を通して、最後に表面をこんがりと仕上げます。
でもやっぱり焼肉が定番!ランプは焼肉でもよく見かけますね。お店にもよりますが、肉質の柔らかさを活かすために、比較的ぶ厚めのカットで提供されることが多いように思います。あまり焼きすぎずに、ランプならではの食感と味を楽しみましょう。
ランプは、塩だけでなく、特にワサビ醤油が合う部位です。多すぎない脂と、濃い味と、ワサビ醤油の風味とのマリアージュがたまりません。ランプにはワサビ醤油、是非覚えておいてください。
あと、ローストビーフにも最適です!赤身で肉の味が濃く脂が少ないので、ローストビーフとの相性も抜群です。厚切りでも楽しめる部位を薄切りのローストビーフにするのはもったいない気もしますが、とても柔らかく味の濃いローストビーフが出来上がります。
出来たてすぐでも、もちろん美味しいのですが、オススメは一晩ほど塊のまま寝かせたローストビーフを、次の日に薄くスライスしてローストビーフ丼に!熱々ご飯の上に載せると、肉の脂が溶け出し、最高に美味しいです。バーナーがあれば、食べる前にちょっと炙ってみるのも良いですよ。
おすすめの料理方法
●焼肉●ステーキ●すき焼き●ローストビーフ
特徴
イチボとランプは、どちらも牛のお尻周りの部位で、イチボとランプをひとまとめに合わせて「ランイチ」と呼ばれます。
ただ、正確には、イチボは「お尻の先」の部位、ランプは「お尻から腰にかけて」の部位になります。
イチボは赤身肉の肉肉しい旨味と、霜降りの入った脂のほどよい甘みを感じられる贅沢な部位です。
また、独特の風味を持っていてそれが肉に精通している人たちの心をつかんでいます。
イチボはこれらの特徴や希少価値が高いことから、最近では焼肉などでとても人気の部位になってきているので、ぜひ焼肉へ行った際には、イチボを食べてみてください。
触感は、赤身肉なので肉質はしっかりとしていて「肉を食べている!」という歯ごたえを感じることができます。でも霜降りも入っているので、その部分はとてもやわらかいです。
イチボの美味しい食べ方は、ステーキがおすすめです。
焼く前と焼き方のポイントとしては
1・フライパンをしっかりと温めておく。
2・焼いている際にイチボから出た脂はしっかりと取り除く。
以上を注意しながら強めの中火で焼き始めて、「シュー」という音が「パチパチ」という音に変わったら弱火にし、焦げ目がついたらひっくり返します。
裏返したら焼けた面と同じように焼いて、焦げ目がついたらフライパンから出します。
取り出したイチボをアルミホイルに包んで余熱で10~15分寝かして火を通します。
表面は焦げ目が付くぐらいカリッと、そして火は中までしっかり通さない程度がベストですね。
味付けはシンプルに塩コショウがおすすめです。ソースをつけたい方もぜひ一口目は塩コショウだけで召し上がってみてください。イチボの肉のうまみが口いっぱいに広がりますよ。塩コショウ以外でしたら、甘めのタレや醤油で食べるのがおすすめです。
おすすめの料理方法
●ステーキ●ローストビーフ●すき焼き●焼肉
特徴
ソトモモ(ソトヒラ)とは、牛肉のモモの中なかでも最も運動をよくする部位です。全体的に赤身が多い部位でもあり、ソトモモ(ソトヒラ)自体は、「シキンボウ」、「ナカニク」、そして「ハバキ」という3つに分類できます。
お肉全体のきめが粗く、硬いのが特徴と言えます。
このうちシキンボウは他の部位と比べて肉色がやや淡い感じで、かつ弾力性を持っており、しゃぶしゃぶなどのお肉として利用されることが多いです。
一方、ナカニクはスライスや角切りなどにすることが多く、煮込み料理などによく利用され、はばきは中央部分のせんぼんスジを分割し、スジをひいた後に商品化されています。
ソトモモは赤身が多い部位であり、その味は非常に淡泊なものになっています。そのため「牛肉は食べたいけどあっさりしたものにしたい」、という方におすすめ。
ソトモモの中でも「せんぼん筋」と呼ばれる部位はお肉の味がより濃厚であり、加えて食感があることから、焼肉ファンのみならずその他の人たちからも好評です。
ソトモモ(ソトヒラ)の商品にはどのようなものがあるのかというと、ソトモモ(ソトヒラ)で、特に小割しない時は1mm程度にスライスしてしゃぶしゃぶとして提供しています。
しきんぼうは、形を適当な大きさにスライスしたものをローストビーフとして、また1mm程度にスライスしてしゃぶしゃぶとして提供されることが多いです。
はばきは、他の部位とあわせてスライスして2分割し、筋の少ないほうを焼肉用として提供されることもあります。
またせんぼん筋は2cm程度の厚さにカッティングし、「カレー・シチュー用」などして利用されることが多いです。
おすすめの料理方法
●煮込み料理●シチュー●しゃぶしゃぶ●切落し
特徴
内モモは、牛の後ろ脚の股の付け根の肉。人間の内モモと同じ感覚ですね。
牛一頭から10kg程度とれる大ぶりの部位で、比較的流通しやすい箇所と言えます。
脚の付け根だけあって、非常に筋肉質な部位で、牛肉の中でも最も脂身が少なめ。
赤身でも比較的柔らかいため、脂を避けて赤身肉を食べたい方にはオススメの部位です。
ただ、柔らかいのはブランド和牛や質の良い国産牛の場合で、外国産牛の内モモは筋ばっていて硬い場合があるので要注意。
国産牛の柔らかさを期待してオーダーしたものの、硬い内モモと格闘する羽目になることも。
「内モモ」の美味しい食べ方としては、赤身肉はやっぱりローストビーフ!内モモは代表的な赤身肉。脂が少なく水分量が多いので、初めて扱う方でも美味しいローストビーフに仕上げやすい部位です。
水分量の多さから冷やした後もパサつきにくく、しっとりした肉質を愉しめます。ローストビーフ丼にするのも、オススメです!
ステーキで赤身肉を味わうのもいいですね。赤身肉のステーキと言えばヒレが思い浮かびますが、コストパフォーマンスを考えると内モモのステーキも捨てがたい!あまり高温にならないよう焼き方さえ気を付ければ、ヒレに負けない味わいにも。
火加減に気をつけて中身はレアに。
煮込んでも崩れないので、すき焼きで食べるのもおススメです!薄くスライスしても弾力があり、煮込んでも崩れにくい赤身肉です。
肉を食べたいけれど、霜降りで味の濃いすき焼きはちょっとツラい…という方は、赤身肉のすき焼きを是非試してみてください。
あまり火を通しすぎないようにすれば、赤身肉の旨味を活かしたすき焼きを味わうことができます。
おすすめの料理方法
●ステーキ●ローストビーフ●すき焼き●焼肉
特徴
シンタマは4つあるモモ肉のうちの 1部位で、シンタマ、内モモ、外モモ、ランプがあります。
この中で、シンタマは、外モモとランプに挟まれるように位置する部位です。
何故シンタマと呼称されるかと言うと、単純に丸く切り取れるからなんです。これが関西で呼ばれる「マル」という名称の由来でもあります。
シンタマを細かく分類すると、トモサンカク以外に以下の部位に分けられます。
・マルシン(シンシン)
別名「シンシン(芯芯)」とも呼ばれていますが、「シンタマの中心にある肉」ということで、マルシンと呼ばれています。マルシンは、ヒレについで 2番目に肉質が柔らかいと言われています。
・カメノコ
シンタマの隣にあって、それを守るようについている部位。断面が亀の甲羅に似ていることから「亀の甲」⇒ 「カメノコ」と呼ばれています。肉質が繊細で、どちらかというとアッサリとした味わい。牛の生ハムは、この部位を使って作られます。
・マルカワ
マルシンの外側に位置する部位。シンタマの中でも最も量が取れない希少部位です。脂が少なく繊維質が細かいのが特徴で、シンタマの中では最も硬い肉質ですが、赤身の濃厚な旨味を感じられる部位です。
おすすめの料理方法
●焼肉●シチュー
特徴
トモサンカクは牛のモモの部位のことで、その名のとおり、三角の形をしていることから「友三角」という呼び名になりました。
牛のモモの部分は脂が入りにくい特質があるのですが、トモサンカクは少し異なります。
トモサンカクの場合、その部分に脂が適度に入っているのが特徴で、そのため焼肉にすると、モモ特有の旨味とコクを味わえます。
全体的な見た目はサシがたくさん入っているように見えるのですが、しつこさがなく、あっさりとした脂になっており、それが人気の秘密でもあるのです。
他の部位と比べて食べやすく、また、肉質もしっかりしていますので、肉の味をじっくり堪能できるはずです。
もちろん歯ごたえもあり、噛めばかむほどお肉の旨味を味わえる、それがトモサンカクでもあります。
トモサンカクの美味しい食べ方は様々ですが、「焼肉」、「ステーキ」、「ローストビーフ」が挙げられます。
トモサンカクの場合、基本的にはどのような料理にも合いますが、あえて選ぶのであればこの3つの食べ方がおすすめで、美味しくいただけます。
この中では焼肉も美味しいですが、ステーキにしたほうが、お肉本来の旨味をより楽しむことができます。
もちろん、ソテーも美味しいですよ。
おすすめの料理方法
●焼肉●シチュー
特徴
バラとはあばら骨のことをいい、あばら骨周辺のお肉の総省がばら肉と呼ばれています。
呼吸をするときに常に動いている筋肉なので、きめ細かく脂肪がとても多いのが特徴となっています。
また、肋骨付近の肉ということもあり、生産量としては比較的に多めになっています。
一般的に食卓に並ぶようなばら肉はタテバラの部分であることが多く、タテバラはバラ肉なので大衆的な肉ともいえます。
食感は筋や膜があるため、やや固めでしっかりとしてますが、上質なほどなお肉ほどやわらかくなっていきます。
味は脂身が多いので、牛肉の中では最も旨みが濃厚。
中バラは、焼肉がおすすめです。焼肉の王様と呼ばれるほど相性がぴったりなのです!
比較的に脂が多い肉になっていますので、焼き方は
①まずは片面を焼き、表面の周りが白くなったら裏返します。この時に脂部分をしっとり仕上げるために、お肉をやさしく引きずるようにして裏返すのがポイントです。
②裏面も焼き目が付いたらできあがりです。
※もっと焼きたい場合は、自分の好みに合わせて①②を繰り返しましょう。
「ミディアム」でしっかりと焼き目をつけましょう。やはりタテバラはバラ肉なので脂身が多いので脂も一緒に焼くような感覚でジューシーに仕上げていきましょう。
おすすめの料理方法
●焼肉●シチュー
特徴
牛肉のバラ(お腹のあばら周りのお肉)は大きく2つに分かれます。
ナカバラとトモバラに分かれて、カイノミはナカバラの一部の部位です。
ナカバラの脂を取り除いていくと、一部が貝の身の様な形をしていることからカイノミと呼ばれています。
カイノミは牛肉のバラの中で最も赤身で柔らかく、上質なお肉になればなるほど綺麗なサシ(霜降り)が入ります。
ただロースやカルビのような霜降りではなく、非常にあっさりしています。
牛一頭(約400kg)から約3~4kgほどしか取れない希少部位で、取り扱っているお店も多くはありません。
カイノミはヒレと隣接する部位で、肉質はバラよりもヒレに似ていて赤身で柔らかいのが特徴です。
おすすめの食べ方はシンプルに焼肉用でカットして食べる場合がほとんどで、ときどきステーキカットで食べることもありますが、ステーキカットをする場合は厚めに切ることが出来る箇所が限られています。
カイノミ全体の3分の1(ちょうど中心部)が厚みがありステーキカットをするのに向いています。
濃厚なお肉の味が楽しめて、あっさりして柔らかい為いろんな方に人気があります。
ハラミやミスジ同様に、一度食べて衝撃的な美味しさだと名前を記憶する人が多く、カイノミも知る人ぞ知る希少部位でリピーターが多いです。
おすすめの料理方法
●焼肉
特徴
牛肉の中で1番大きな部分です。
背中側を中バラ、下の方を外バラと呼び、カルビなどインパクトのある焼肉用が取れる場所でもあります。
肉の味は淡いものの肉と肉の間に噛んでいる脂は力強くパンチのある味。この力強い脂の風味はカレーにぴったり。
また、トモバラの後側には肉質の柔らかいカイノミ・フランク部位があります。
カイノミフランクはバラと言うよりはハラミやサガリに近い味。そのためバラとは別物としてカットしています。
中バラより赤身が多いので、焼肉用に適します。バラ好きの方にはたまらない 、焼肉の醍醐味。カルビとして提供されます。脂のうまさとコクを、しっかりご堪能いただけます。
おすすめの料理方法
●焼肉
特徴
フランクはカイノミと連結した部位で、お腹に近い方のバラ肉である外バラの一部です。
笹の葉のようなサシが入っている見た目から、別名「笹肉」「ササバラ」「ササミ」「笹の葉」とも呼ばれています。
口に入れるとバラ肉らしい濃厚な甘みとコクがいっぱいに広がり、濃厚でありながらクセがなく、やわらかい肉質のため、すっと飲み込めてしまいます。「あっさりしたカルビ」と言う表現がぴったりですね。
フランクのおすすめと食べ方は、やっぱり焼肉です。
焼き加減はやはりミディアムレアで、表面からジュワ~っと脂が浮いてきたらさっと返して、10秒待つだけ。あっという間に食べ頃です。
オススメは、わさび醬油かにんにく醬油です。ご飯もビールもすすむ一品です。
おすすめの料理方法
●焼肉
特徴
スネは、牛の中でも最も繊維質が入り組んだ部位であり、筋の多い部分でもあります。
牛肉の部位の中でも筋が多いのが特徴であり、他の部位と比べてかなり硬いです。
ただ、調理の方法によっては柔らかく、かつコラーゲンの多いお肉になります。
このような点もあり、マエスネの部分はカレーやシチューといった、煮込み料理などで利用されることが多いです。
牛のスネは、前足がマエスネ、後ろ足をトモスネと呼んでおり、マエスネの中でも、最も繊維が入り組んでいるような筋膜部分は「力コブ」とも呼ばれています。
マエスネは希少部位でもあるのです。
この部分はスジが入っていることもあって、ぱっと見、硬そうに見えますが、牛肉の質によってその程度は変わってきます。
牛肉の質が高ければ高いほど、柔らかく濃厚な味を楽しめます。
焼肉店によって変わってきますが、その中には薄くカットして提供してくれるお店もあります。
マエスネの場合、力こぶや千本筋については採取できる量が非常に少ないこともあって、実際に提供してくれるお店は少ないです。
全体的にあっさりした食感に定評があり、また、濃厚な味があるため、焼肉ファンの間でも話題にのぼることがよくあります。
おすすめの料理方法
●煮込み料理●ポトフ